05 / WRITE, SPEAK & RECORD

書くこと、話すこと、
残すこと

稼ぐために始めた。
今は、残すために続けている。

動画を作る。文章を書く。Webに公開する。
最初は、それが少しでも収入になればいいと思っていた。
今は、自分が生きた時間を残すことにも意味があると思っている。

キーボードからデジタルの記録が生まれていくイメージ

最初は、YouTubeで
稼げたらいいと思った。

定年を迎える3年ほど前から、YouTubeを本格的にやり始めた。

タイへ行ったときの旅行記録を撮り、家に帰って編集して公開する。 YouTuberになって、動画が少しでも収入になればうれしい。そんな気持ちもあった。

定年後には、YouTubeから月に15万円、20万円くらい入るようになればいい。 そんな未来を想像したこともある。

最初から「人生を残そう」と
考えていたわけではない。

入口はもっと単純だった。好きなことを動画にして、それが収入にもなればいいと思っていた。

1,000人は、
遠かった。

やってみて初めて、
「誰に届けるのか」の意味を知った。

01

AUDIENCE

誰に向けた動画なのか。

タイ旅行を撮って公開すれば誰かが見てくれる。最初はそれくらいの感覚で、見る人を具体的に考えていなかった。

02

1,000

収益化までの壁。

チャンネル登録者1,000人。数字だけ見れば小さく見えるのに、自分にとっては本当に長い道のりだった。

03

TRIAL & ERROR

全部、自己流だった。

撮影も編集も構成も、分からないことばかり。正解を知らないまま、ひとつずつ試しながら進めてきた。

収益化しても、
現実は甘くなかった。

15〜20万円

定年後に思い描いていた月収

8,000円ちょっと

実際の半年ほどの収益

約10時間

10分程度の動画1本にかかる時間

一本の動画を作るには、撮影した素材を見返し、構成を考え、編集し、テロップを入れる。 10分程度の動画でも、10時間ほどかかることがある。

収益だけで考えたら、とても割に合わない。 時給に換算したら10円にも満たないんじゃないか、と思うほどだった。

だったら、何のために
こんなことをやっているんだろう。

「やる意味」を、
お金以外に探してみた。

何度も「こんなに時間を使って、続ける意味があるのだろうか」と思った。

でも、昔の動画を見返すと、そのとき自分がどこへ行き、誰と会い、何を見ていたのかが残っている。 映像の中には、その頃の自分の声や表情まで残っている。

そのとき考えていたことも、話しておけば残る。 文章にしておけば、あとから読み返すこともできる。

これは収益を生む商品ではなく、
自分が生きた時間の記録なのかもしれない。

そう考えるようになってから、発信する意味が少し変わった。

石にヒエログリフを刻み、記録を残す手元

自分の足跡を、
Webの上に残す。

石に刻む代わりに、
今はデジタルの中へ記録を残せる。

YouTubeだけではない。ブログを書く。noteを書く。本を作る。写真を残す。そして、このWebサイトを作る。

形は違っても、自分の中では少しずつ同じものになってきた。

インターネットの中に、
自分が生きた痕跡を残していく。

旅行に行ったことだけではなく、そのとき何を感じていたのか。 仕事を辞めたとき、60歳になったとき、これからどう生きようと考えていたのか。

出来事だけではなく、その時々の考えまで残せる。それが、今の自分にとって発信する意味のひとつになっている。

自分がいなくなったあとにも、
声は残る。

人はいつかいなくなる。でも、残した文章や映像まで、その瞬間に消えるとは限らない。

動画を再生すれば、声が聞こえる。表情が見える。 文章を開けば、そのとき何を考えていたのかを読むことができる。

何年先まで残るのかは分からない。何十年後にも誰かが見るのか、それも分からない。

書いた文章や残した映像は、
自分がいなくなったあとにも残る、小さな分身なのかもしれない。

誰かが懐かしむためでもいい。未来の自分が昔を振り返るためでもいい。 残しておかなければ消えてしまうものを、少しだけ形にしておきたい。

だから、無理して
続けなくてもいい。

数字を追い続けることより、
自分の生活を大切にしたい。

WRITE

書きたいときに、書く。

毎日更新することより、残したいと思ったことを自分の言葉にする。

SPEAK

話したいことがあれば、話す。

再生数のためではなく、そのとき感じたことを声として残しておく。

RECORD

残したい出来事を、残す。

発信のために人生を使うのではなく、自分の人生の中で発信を使っていく。

自分のペースで、発信したいときにする。
今は、それでいいと思っている。

これからも、
書き、話し、残していく。

再生数や収益だけが、残す理由ではなくなった。

再生数が少なくてもいい。
本が売れなくてもいい。
誰にも読まれない文章があってもいい。

そのとき自分がどこにいて、誰と会い、何を考え、何を感じていたのか。 それを少しずつ残していきたい。

お金にならないから意味がないのではなく、自分が生きた時間を形にすること自体にも価値がある。 今は、そう思っている。

経験は、残さなければ消えていく。
だから私は、これからも書き、話し、残していく。

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