人生観・考え

お盆になると思い出す、19歳の夏と日航機墜落事故

マツダのルーチェ

毎年、お盆の時期になると思い出す光景があります。

今から41年前。

1985年、私が19歳だった頃のことです。

お盆休みに、一つ年上の彼女と二人で車に乗って旅行へ出かけました。

当時乗っていたのは、初めて自分で買った中古のマツダ・ルーチェ。

色はマルーン。

今風に言えばワインレッドなのかもしれませんが、自分の中では「あずき色」という感じです。

角目4灯のヘッドライトが特徴的な、今見るとなかなか渋い車でした。

しかもマニュアル車。

6年落ちで、諸経費込みちょうど40万円。

当時の私にとって40万円は大金です。

新聞奨学生として働いていた時期に、一生懸命貯めたお金で買いました。

今なら40万円の中古車と聞いても、それほど大きな金額には感じないかもしれません。

でも19歳の自分にとっては、

「自分のお金で買った、自分の車」

でした。

それだけで嬉しかったですね。

彼女を隣に乗せて松本へ

そのルーチェに一つ年上の彼女を乗せて、松本方面へ旅行に出かけました。

松本で一泊。

今でも妙に覚えているのが、周辺にリンゴ畑がたくさんあったこと。

「長野って、本当にリンゴの土地なんだな」

なんて思った記憶があります。

翌日は松本から岐阜、高山方面へ抜けていきました。

今なら道路もかなり整備されていて便利になっていますが、当時は全然違いました。

山の中をクネクネと走る細い道。

対向車が来れば、

「これ、すれ違えるか?」

と思うような場所もあった。

ガードレールの向こうは深い谷。

下には川が流れ、ところどころから温泉の湯煙のようなものが立ち上っている。

19歳の自分には、それがものすごく非日常的な景色に見えました。

添付したイラストを見ると、まさに自分の記憶の中にある風景はこんな感じです。

あずき色のルーチェ。

隣には彼女。

そして山の中のつづら折りの道。

今考えると、すごく昭和っぽい青春ですね(笑)。

渋滞でエンジンを切って焦ったことも

そんな旅行の途中、渋滞になったことも覚えています。

当時の私はまだ19歳。

車の知識も今ほどありません。

「止まっているならガソリンがもったいない」

と思って、坂道でエンジンを切ってしまった。

すると、

「あれ? ブレーキが重い!」

「ハンドルも重い!」

と焦りました。

エンジンを止めれば、ブレーキやステアリングのアシストが効かなくなる。

今なら分かることですが、その時は知りません。

「壊れたのか?」

と思って焦った記憶があります。

若い頃というのは、こういうことを実際にやりながら覚えていくものです。

今考えるとなかなか怖い話ですが。

家に帰ってテレビをつけたら

そんな旅行を終えて家へ帰りました。

そしてテレビをつけた。

そこで目にしたのが、

日本航空123便墜落事故のニュースでした。

1985年8月12日。

大変な事故が起きたことを、テレビが繰り返し伝えていました。

楽しい旅行から帰ってきた直後だったからなのか。

それとも、お盆という時期だったからなのか。

あの日のことは今でも妙に鮮明に覚えています。

山道をルーチェで走っていた自分。

隣にいた彼女。

谷から立ち上る湯煙。

そして帰宅してテレビに映っていたニュース。

それらが全部、一つの記憶としてつながっています。

あれから41年

あれから41年。

19歳だった私は60歳になりました。

当時隣に座っていた彼女が今どうしているのかも分かりません。

あのルーチェも、とっくの昔にありません。

山道も大きく変わったでしょう。

でも不思議なもので、何十年経っても消えない記憶があります。

普段は忘れているのに、お盆の時期になると突然よみがえる。

「ああ、あの時、自分は19歳だったんだな」

と思います。

41年という時間は、数字で見るとものすごく長い。

でも自分の感覚では、

「そんなに経ったのか?」

という感じでもあります。

歳を重ねるほど、一年一年が早くなっていくようにも感じます。

だからこそ、今目の前にある時間も大切にしないといけないのでしょうね。

事故で亡くなられた方々のご冥福を、改めてお祈りします。

そして今年もまた、お盆の時期に19歳だったあの夏を思い出しました。

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